COLUMNコラム

多数の飲食店開業に携わったスマート・イノベィションズが飲食店開業のノウハウと成功への近道をお伝えします。

熟成肉(ドライエイジングビーフ)の作り方とおすすめの熟成庫

2025.11.25

  • 飲食店の開業
ビーフセラーの使用例画像

今注目されている“熟成肉”。熟成肉とは、肉を一定期間寝かせてうま味を凝縮し、やわらかな食感と深い香りを引き出す手法です。

なかでも「ドライエイジングビーフ」は、特別感のあるメニューとして人気を集めています。

一方で、熟成肉には温度や湿度などの環境管理が欠かせません。そこで最近は、工程を自動制御できる専用の熟成庫を導入する店舗が増えています。

本記事では、熟成肉の基礎から作り方、導入時のポイント、おすすめの熟成庫までを解説します。飲食店で熟成肉メニューを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

熟成肉とは

熟成肉とは、肉を一定期間寝かせることでうま味を引き出したものを指します。

温度や湿度を管理した環境で保管することで、肉の中のタンパク質や脂肪が分解され、濃厚なうま味と香りが生まれます。

さらに、酵素の働きによって筋繊維がやわらかくなり、しっとりとした食感に変化するのも特徴の1つです。熟成が進むほど風味が増しますが、その分、管理には手間と時間がかかります。

熟成肉は表面の乾燥部分を削り取る必要があるため、どうしても可食部分が減ります。導入を検討する際は、その点も仕入れ量や価格設定に反映させておくと安心です。

これらの工程から、熟成肉は手間のかかる高級食材として位置づけられる食材です。それでも、味わいや話題性から、近年では多くの飲食店で人気を集めています。

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熟成肉の種類

熟成肉には、主に「ドライエイジング」「ウェットエイジング」「枯らし(吊るし)」の3つの製法があります。

いずれも肉のうま味を引き出す点では共通していますが、熟成の環境や仕上がりの風味は大きく異なります。

ここでは、それぞれの特徴と飲食店で導入する際のポイントを解説します。

ドライエイジング

ドライエイジングは、肉を乾燥した環境で一定期間熟成させる「乾燥熟成法」です。

空気に触れさせながら寝かせることで酵素が働き、たんぱく質や脂肪が分解されてうま味と香りが深まります。

日本ドライエイジングビーフ普及協会では、温度1℃前後・湿度70〜80%・風量を庫内の広さに応じて調整することを推奨しています。

職人の見極めも欠かせず、仕上がった肉はやわらかく芳醇な味わいになります。

飲食店で導入する際は、専用熟成庫の管理体制を整えることが重要です。

詳しくは日本ドライエイジングビーフ普及協会公式サイトを参照してください。

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ウェットエイジング

ウェットエイジングは、肉を真空パックして密閉状態のまま冷蔵熟成させる方法です。

空気に触れず、肉自身の持つ水分と酵素の働きでやわらかく仕上げます。ドライエイジングに比べて水分の蒸発がほとんどないため、歩留まりが高く可食部分を多く保てるのもポイントです。

香りや風味の変化は穏やかですが、しっとりとジューシーで、肉本来の味を損なわないまま熟成できます。

また、保存性や輸送性にも優れており、特別な設備を整えずに導入できる点から、在庫管理を重視する飲食店にも取り入れやすい熟成方法です。

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枯らし熟成

枯らし熟成は、日本で古くから行われてきた伝統的な熟成方法で、「吊るし熟成」とも呼ばれます。

枝肉や大きな塊肉を冷蔵庫内に吊るし、風を強く当てずに一定期間寝かせることで、肉の水分がほどよく抜け、酵素の働きによってうま味と柔らかさが増します。

温度はおおむね1〜3℃、湿度は70〜80%ほどが目安です。ドライエイジングのように強い香りは出にくいものの、余分な水分や臭みが抜け、上品でまろやかな風味に仕上がります。

設備を大きく整えなくても導入できるため、自然な熟成を重視する精肉店や和食店でも取り入れられている手法です。

飲食店でドライエイジングビーフを導入するメリット

ドライエイジングビーフは、ステーキやローストビーフ、塊焼きなどのメニューで人気が高い熟成肉。これらを導入するメリットは、端的に言うと「料理の価値を高めて店の利益とブランドを伸ばせる」からです。

ここでは、飲食店がドライエイジングビーフを取り入れることで得られる3つのメリットを見ていきましょう。

自宅では味わえない美味しい料理を提供できる

ドライエイジングビーフの魅力の1つは、“家庭では再現できない特別な味わい”を提供できることです。

この製法には温度・湿度・風を一定に保つ専用設備と衛生管理が欠かせず、一般的な家庭環境では熟成が難しいのが実情です。

通販などで流通している熟成肉の多くはウェットエイジング製法で、ドライエイジングならではの濃厚なうま味や芳醇な香りは得られません。

そのため、飲食店では“ここでしか味わえない料理”として提供でき、特別感のある一皿になります。

高単価メニューで売上がアップする

高単価メニューは利益率を上げるうえで重要ですが、価格を上げるだけでは特別さを感じてもらえず、注文が伸びにくいのが課題です。

その点、ドライエイジングビーフは熟成という付加価値を持つため、価格に見合う納得感を提供できます。

希少性の高さや深い味わいから、通常の肉料理より高い価格設定が可能で、原材料となる肉自体は一般的な部位と変わらないため、利益率も確保しやすくなります。

『高くても食べたい一皿』として提供できれば、売上アップとリピート獲得の両立が期待できるでしょう。

他店との差別化で集客力アップがアップする

ドライエイジングビーフを提供する飲食店はまだ多くなく、導入するだけで大きな差別化が図れます。

「熟成肉専門店」や「ドライエイジングビーフ使用」といったコピーは、グルメ層や肉好きの顧客に訴求できるポイントです。

味の深みや希少性に加え、“こだわりのある店”という印象を与えられるため、ブランドイメージの向上にもつながります。

他店との差を打ち出したい場合や新規顧客の獲得を狙う店舗にとって、ドライエイジングビーフは集客効果のある選択肢です。

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ドライエイジングビーフの作り方

ドライエイジングビーフは、温度・湿度・風を一定に保ちながら、時間をかけて肉のうま味を引き出す熟成方法です。

基本的な流れは以下の通りです。

①準備: 熟成庫を1℃前後・湿度70〜80%に設定し、風が均一に当たる環境を整える。

②熟成: 一定期間寝かせ、表面のドリップをふき取りながら状態を確認する。

③仕上げ: 乾燥した外側をトリミングして提供に適した状態に整える。

このように、ドライエイジングでは温度や湿度がわずかにずれるだけで品質が大きく変わります。

品質を安定させるには、環境を維持できる専用熟成庫の導入が必須です。

庫内の温度制御や除菌機能、風量調整など、製品を選ぶ際はこれらの機能を重視するとよいでしょう。

ドライエイジングビーフを作る際のポイント

ドライエイジングビーフを美味しく仕上げるには、熟成中の「水分」と「微生物」のコントロールが欠かせません。

この2つのバランスが崩れると、乾燥しすぎてうま味が逃げたり、カビや腐敗が進んだりする恐れがあります。

ここでは、ドライエイジングを成功させるために特に重要な2つの管理ポイントを紹介します。

水分のコントロール

ドライエイジングでは、肉に含まれる水分量をどうコントロールするかが、味を大きく左右します。

水分には、細胞内にゆるく存在する「自由水」と、タンパク質などと結びついた「結合水」の2種類があります。

熟成中に不要な自由水をゆるやかに蒸発させることで、うま味が凝縮し、香りがより深まります。

ただし、乾燥が進みすぎると肉が硬くなり、逆に湿度が高すぎると雑菌が繁殖するリスクも出てくるでしょう。

そのため、温度・湿度・風を一定に保ち、自由水だけ安定して抜ける環境を保てるように管理できる専用熟成庫が欠かせません。

微生物のコントロール

もう一つの重要な要素が、肉のうま味を生み出す微生物の働きです。

熟成中、微生物が酵素を生成し、タンパク質をアミノ酸へ分解することで、独特の香りと深い味わいが生まれます。

一方で、雑菌が増えすぎると腐敗が進み、食中毒などの危険を招くおそれもあります。

必要な微生物だけを残し、不要な菌を抑えるためには、衛生的な環境と設備の管理が不可欠です。

温度・湿度の制御に加え、熟成庫や器具の清掃・点検を徹底することで、安全で高品質な熟成肉が実現します。

おすすめの熟成庫

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ドライエイジングを安定して行うには、温度・湿度・風を同時に管理できる専用の熟成庫が欠かせません。

一般的な冷蔵庫では扉の開閉や気温変化で条件がぶれやすく、熟成と腐敗の境目を安全に保つことが難しいためです。

スマート・イノベィションズの業務用熟成庫「ビーフセラー」では、温度2〜3℃・湿度約70%・常時対流という熟成に最適な3条件を自動で安定供給します。

さらにUVC(紫外線)殺菌灯と循環風で庫内を衛生的に保ち、肉表面の品質維持も可能です。

前面ガラス扉で熟成の進みを可視化できるため、あえて客席から見える位置に設置すれば「見せる保管」としてのブランディング効果も期待できます。

見た目にも洗練されたステンレスボディとタッチパネル操作部で、日々のオペレーションにも馴染みやすい設計です。

詳しくは「業務用ビーフセラー熟成庫|フードトータルデザイン」をチェックしてみてください。

熟成庫のことならフードトータルデザインにおまかせください

熟成肉は、温度や湿度、風を緻密に管理しながら、時間をかけてうま味を引き出す繊細な技術です。

製法ごとに特性が異なり、選ぶ方法によって料理の味わいや店舗コンセプトも変わります。

こうした熟成を安定して行うには、専用の熟成庫と衛生的な環境づくりが欠かせません。

特に「温度・湿度・風」を自動制御できる設備を導入すれば、品質と再現性を両立できます。

フードトータルデザインでは、熟成庫の提供だけでなく、厨房設計・メニュー開発・オペレーション設計・開業支援まで一貫してサポートします。

熟成肉メニューの導入をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

販売管理部 取締役

住宅メーカーでの接客・ゾーニング・CAD提案を経て、厨房業界へ転身。以後10年にわたり、大手チェーン店案件を中心に現場調査→プランニング→積算→施工までを一気通貫で担当してきました。設計・施工・運用の全工程を把握したうえで、導入計画と現場オペレーションの整合を取ることを重視しています。
現在は自社製品の販売を統括。お客様の「うまく言語化されていない本音や制約条件」を丁寧に引き出し、レイアウト最適化、導入コストとスケジュール、運用負荷、契約・リスクの確認ポイントまで踏み込んで提案するのが持ち味です。法学部で培った合意形成・契約視点を背景に、コラムでは導入・設置・運用・コスト試算の実務的観点を中心に、現場で役立つ判断基準を解説します。
「ご用聞きではなく、潜在課題の言語化と解決」が信条。プライベートでは釣りとアガベ栽培に熱中し、環境条件の管理や段取りの大切さを日々の仕事に生かしています。

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この記事の監修をした人

大学卒業後、IT企業の飲食事業部の立ち上げに参画、様々な飲食業態の開発を経験する。
独立起業後、香港に現地法人を設立。日本の飲食店の海外進出サポートをアジア各国で展開。
帰国後、フードプロデューサーとして、累計販売数 200万個を超える「ご飯にかけるギョーザ」などを開発。飲食業界の「ヒット商品請負人」として多数のメディアや講演会に出演。
現在、日本の飲食業界を盛り上げるべく、全国各地の飲食店・食品会社の顧問・アドバイザーを務め、多数の人気店を育成。

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